第一章 光

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「なんで……そんな…マリア…」 「…………」 この日、ナルセニア帝国の城から二種類の光が放たれた。 その光はアルメニア王国に向かって行く。 二種類の光…それは朱と蒼だった。 朱と蒼の光はアルメニア王国の人々に当たり次々と叫び声が聞こえた。 朱い光に触れた人は燃え、原形などわからないくらいに体を全て焼き尽くした。 蒼い光に触れた人は凍りつき、けして溶けない氷に覆われた。 無差別に当てられた二つの光は、外に居ようが家に居ようが関係なく、人々はただ呆然と目の前の光景を見るしかなかった。 西暦1998年9月9日…そう…この日はアルメニア王国にとって史上最悪な出来事であり、ナルセニア帝国が戦争に有利な立場になった日である。
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