幼なじみ

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歩が、この学園に入って、生徒会に入りたいと思っていた事を私は知っていた。 理由は、そういった責任感のある仕事をやってみたいといった、月並みだけど、まぁ、歩らしい理由だわ。 二年生になったのを機に私は歩に薦めてみたの。歩は、少し臆病なところがあるから、こういった事を後押しするのも私の役割なのよ。 放課後私と遊べなくなる事を気にしていたけど、これも歩の為だし、休みの日に沢山遊べば良いだけの事。 私は快く歩を後押しして、歩はそれを凄く喜んでくれた。 ただ、それが失敗だったわ。私は、生徒会なんて薦めたのをひどく後悔している。私がこういった状況に慣れていないだけかも知れない。でも、それにしても・・・歩は・・・。 そう、私達の間に第三者が介入してきたの!私からすれば、そんな事はありえない。私に隙なんてものは無いもの。けど、歩には隙があったのよ。 それがわかったときはほんとに苛々した。 私はこうなるまで気づかなかった。歩は、無防備だということに。それを私が上手くガードしていたことに。 歩を私のいない生徒会なんかに入れてはいけなかったの! 最初は、良かったわ。 生徒会に入って、書記になったとか、仕事の話を色々してくれたの。 でも、それが徐々に生徒会長の話ばかりになってきたの! 私は、その生徒会長の話を聞く度に気が狂いそうになったわ! どれだけヒステリックになった事か・・・。 しかも、それを歩は楽しそうに話すの。 私は、嗚咽して枕を濡らしながら眠る日々を過ごした。
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