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本編
君と恋人が2人で手をつないで歩いていると、急に恋人がうずくまった。
どうしたの?と君は問いかけるが、苦しそうにしていた恋人は、そのままうつ伏せに倒れて動かなくなってしまう。
辺りを見渡すと、近くに病院があるのが見えた。
君は恋人を背負うと、急いで病院に連れて行った。
医師は原因不明の症状に困惑し、全身をX線検査し始めた。
やがて、医師の顔が驚きの表情に変わる。
君は心配になって医師にどうしたのか?と尋ねた。
すると、恋人の全身にいくつもの黒い謎の影が見える、と言うのだ!
君は恋人に駆け寄って手を握る。
手をつないでいた時よりも熱い。
額に手を当ててみると、かなりの熱がある。
すぐに入院の準備が始まった。
君は日付が変わる直前まで付き添って看病していたが、恋人にもたれかかったまま、つい眠ってしまった……。
君は何かの気配を感じて起きた。
シーツのかかった恋人のお腹の上に、小指ほどの妖精めいた生き物が立っていて、君の顔を覗き込んでいた。
夢でも見ているのだろうか。
小さな生き物は、君が起きたのを確認すると、恋人を助けたいかい?とかすかな声で話しかけた。
君は夢と現実の区別がつかないまま、もちろん助けたい!と強く答えた。
すると、小さな生き物は微笑み、背後から虹色の壷を取り出して、壷の中にはハチミツと秘密の薬で作った水飴が入っているんだ、この水飴を舐めると、君の体は小さくなる、と言うのだ。
体を小さくしてどうするのだろう、と君は思った。
小さな生き物は続ける。
ちょうど良い大きさになれたら、恋人の体の中に入って黒い影たちを追い払うこともできるさ、そうしたら恋人も元気になる、と。
なるほど!
でも、ちょうど良い大きさになるには、どれぐらいの量の水飴が必要なのだろう。
小さな生き物は君の手に近づいてきて、人差し指に水飴をたらしてあげる、と言った。
ちょっとたらしてもらう
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半分たらしてもらう
3ページへ
全部たらしてもらう
4ページへ
その前に、元に戻るにはどうしたら良いかと尋ねる
5ページへ
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