1.部活と少年

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普段から用心深いオレはこの二週間ずっとねごとについて調べていた。 調べるのにはそう時間は掛からなかった、オレの中学の先輩で元テニス部の山部千尋(ヤマベチヒロ)にいくつかねごとについて聞いた。 まずねごとの部長は二年二組の文屋千夏(フンヤチナツ)入学式の日に例の放送をした張本人だそうだ、そしてねごとの部活内容なんだがそれは千尋さんも良く知らないらしい。 二年間もこの学園にいるのに活動内容を知らないなんて千尋さんが天然なのか学園側が活動内容を明かしていないのか 「確か歓迎会って図書室の隣だったよな、心配ならついて行ってやろうか?」 「ヒトリデイクノハイヤダナー」 「アンタ、本当に俺の扱い酷いっすね...」 「スマン無視した訳じゃないんだ、ただ寛司が来ると面倒だから聞く耳をもたなかっただけだ」 「お前いつか罰当たるぞ」 こいつがこう言う事に首を突っ込むとろくなことにならないのは中学の頃からよ~く知っている、何度もそういう経験をしてきたオレの体が反応しているのだから間違いない。 「しかしあの入学式の放送はマジで驚いたよな~」 「あれは驚いたよ、まさかあんな感じでオレの名前が全校生徒に知られるとは思わなかった」
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