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そう言って蓮は私の手を引いて歩き出した。
なんだか、丸山くんと初めて会話した日みたい。
クスッと笑うと蓮が振り返った。
「どうした?」
「ううん。なんでもない」
そう言うと蓮は不思議な顔をしたけど直ぐに笑顔になった。
「麻里」
「え?」
「俺達、誰よりも幸せになろうな」
笑顔の蓮に、私まで笑顔になる。
そして笑顔で頷いた。
恋って不思議なもの。
すごく苦しくて、切なくて……
忘れたいのに忘れられない。
運命の人って、きっとそんな人の事言うんだね。
これから私、この人を大切にしたい。
そう思って、ギュッと蓮の手を握り返した。
End
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