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首を振って遮る。 「これから始まるなら、駿がいなくなっちゃう…」 寝ている駿を見つめる。 静かに寝るのを見るのは本当に幸せだと感じる。 それを、日常と括ってはいけないってことも… 先生を通して知った。 当たり前の毎日が… 本当はかけがえのない愛おしいものだと… 「それに…もうあんな風に離れるのはイヤだ…」 離れていたころの事を、 ここを出て行った時の事を… 先生がいなくなった日を… 思い出して涙を浮かべると、 「そうだな…」 先生も苦い顔をした。 「もう離さない…」 私を腕にしまいこんだ先生は、 もう一度優しくキスをした。 ねぇ…もう2度と離れないから… ずっと一緒にいてね… それだけを祈りながら、 私たちの明日が始まっていく… 何度始まっても、 やっぱり私は先生の事が好きになるって、 確信が有るよ。 いつも、先生を見つめてるって… 先生は知っている? ねぇ…つないだこの手が、 もう2度と離れないように… このままずっと一緒に居てね。 ・・・・・・・・・End
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