暇人とカイキ祝い

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「うぉー!団地ぃぃ!ひーまーだぁぁぁ!」 「だまれいぐさ。テメェの声は公害だ。」 現在昼休みの大岐高校。 そこで、この学校のトップを務める柏原団地と、その右腕的存在の堀田いぐさは屋上という満点の青空の下、昼食をとっていた。 「ひーまー!チョーひま!大河の奴らも嬢嶋の奴らもケンカ売ってこねーしぃ!道本なんかケガで3日も学校来てねーしぃ!アクアスは構ってくんねーしぃ!今ならオレ暇で死ねる!」 「ならそのまま死ね」 「団地チョーひでー!」 彼らが上木咲という未知なる存在と遭遇してから、3日の月日が流れていた。 いや、たった3日しか経って居なかった。 しかし、団地にとってもいぐさにとっても、あの出来事は日常というつまらない日々の中に埋没しつつあった。 夢かとさえ思われるあの出来事が唯一夢ではなかったと証明出来るのは、咲から貰ったあの木彫りの熊だけであった。 「あーぁ。つまんなーい!しかも道本みたいに玉泉院もナゼか3日間休みだったしぃ。何テンチョー3日もさぼってんだよー!」 「うっせー。だまれ。」 一人大声で騒ぎ立てるいぐさの隣で、団地はひたすらメロンパンを食べていた。 「テンチョーの作ったティラミスくいてーよぉ!ケンカしないならせめて玉泉院行てーよぉー!チョーつまんねーよ!」 「……頼むから飯くらい静かに食わせてくれ」 先程から、いぐさが言っている玉泉院とは彼らがよく行く喫茶店である。 喫茶店の割にはかなり裏道に面しており、知る人ぞ知る穴場の名店といった店であった。 ゴロゴロと寝転がって、ウダウダ言っていたいぐさだったが何か思いついたのか突然立ち上がった。
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