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僕にとって彼女が友達以上の存在だからなのか、それとも彼女にそう見て欲しかっただけなのか?
柄にもなくどきどき胸が高鳴る。
今まで感じたことのない、何とも言えない甘美な興奮を味わいつつ、僕はさらに舌を伸ばし彼女を求めた。
「んんっ。駄目!!」
その言葉と共に思い切り突きとばされた。
彼女のその行動は当然のものだった。
荒い息を吐きながら頬を赤くし、潤んでいるけれど戸惑いと怯えに満ちた目で彼女は僕のことを見つめていた。
「どうして……? どうして、こんなことするの?」
彼女の口から疑問が零れ落ちる。
「……」
もっともなことなのだが、僕は答えられない。
「もしかして私があなたに対して特別な感情を抱いていること、知ってた? だからこんなことするの? 迷惑だから適当にしておけば黙るだろうって、うっとうしくつきまとったりしないだろうって思ったの?」
「君をうっとうしいとか迷惑だとかそんなことは思っていない」
彼女がなぜそんな結論に達するのかが理解できないまま僕は言う。
「じゃあ、どうして?」
震えた声で彼女はさらにそう問う。
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