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君は僕の歌
ある晴れた午後…
僕はソファに座って雑誌を眺めてた。
隣の部屋からはピアノの音が聞こえてくる…
『あ!間違えた…』
可愛らしい声の後に繰り返される音色…と思ったらすぐ途切れちゃって、
『あ!また間違えた!…もう~』
JU『…(笑)』
気になるから様子を見てみた。
『…ここできない…』
ゆいは真剣な顔で楽譜に目をこらして、何度も何度も同じところを練習してる…
『…あ!できた~♪』
弾けるようになったのか嬉しそうに呟いた。
もうじき僕を呼ぶだろう。
『ねぇジュンス~♪』
ほらね。
JU『…なに?』
僕は近づいて彼女の側に顔を寄せた。
『伴奏するから!歌って!』
そう言うと、ゆいは前奏を弾き始めた。
僕の大好きな曲。
君の肩に手を置いて、僕は歌う…
彼女も歌が大好きだから、弾きながら、一緒に歌うんだ。
さっき間違えてたところもなんなく通り過ぎて、君はとても嬉しそう…
僕はたまらなく幸せだった。
後奏まで上手に弾き終えて、ゆいは僕を見上げた。
『…上手くなったでしょ?』
瞳がきらきらしてて、眩しすぎるくらい…
JU『もっかい弾いてよ…
(あ…その前に…)』
僕はゆいの白い頬にキスをした。
『//!…よし!弾く!』
JU『(笑)』
僕だけの可愛いピアニスト。
ずっと一緒に音を紡いでいこう…
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