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彼女が別れた
PRRR..PRRR..
あ…携帯鳴ってる…
-PM10:00-
彼はゆっくり目を開けて、ソファから身体を起こした。
着信相手を確認する…
JS『……!』
表示された名前に、慌てて通話ボタンを押した。
JS『…ゆい?…どうした?』
彼女はずっと黙っている…
JS『…ゆい…?』
『…っ…ジュンス…』
………彼女は…泣いてた。
『よぅ!ジュンス!』
ゆいはいつも明るく声をかけてくる。
綺麗で…明るくて…楽しくて…
しっかり者の君を友達に持っていることは、俺の自慢だった。
高校で出会って…一番に仲良くなって…
すぐに…好きになった。
『ジュンス…私ね…彼氏ができたの』
だけど、だめなんだ。好きなだけじゃ。
JS『…そうなんだ…』
『あの…ごめん…』
JS『何謝ってんの(笑)……安心したよ~ゆいのこともらってくれる奴いるんだな(笑)』
『ひどい~!でもありがと!やっぱりジュンスは一番の友達だ!』
JS『(笑)』
……友達…ねぇ…(笑)
たとえ大人になっても
ずっと…ずっと側にいるんだと思ってた。
でも違うなら…せめて幸せになって。
それだけだった。
JS『…ゆい?泣いてるの?…今どこ?』
俺は玄関のドアを開けて聞く…
『……公園』
涙声を聞いたのは…初めてだったかもしれない。
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