僕の家に殺し屋が来る

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「調べてはいたが……実際見るとすごいな」 まっったく自慢できないけどな! 今僕達は僕の家の前にいる。 そびえ立つ巨大な木製の門。家の面積はざっと普通の一軒家十軒分位かな。 なんでそんなにでかいかって? 今にわかる。 ギギ、ギィーッ…… 「「「おかえりなさいませお嬢!!」」」 この屈強なおじさん達は僕の家族。 僕ん家は、極道だ。 「うん。ただいま」 「お邪魔します」 「おぉい坊ちゃん!! お前さん、お嬢のなんなんだ?!」 「見てわかりませんか?同じ学校のクラスメートですよ」 おいおい君度胸ありすぎだろ。何で喧嘩腰なんだ? 「ほぉ……クラスメートね? 間違っても男なんかじゃあ…… ねぇよな?」 男だよ。僕の命を狙ってる男だよ。 「やだなぁ。俺なんか九十院さんに釣り合いませんよ」 「わかってるじゃねえか。 でも坊ちゃんもいい男だぜ」 「ははは、ありがとうございます」 あ、こいつ人の扱い上手い。もうフレンドリーになってる。あ、あ、勝手に家あがってくし。 あぁ~家涼しいぃ~ 「父さん母さんただいま~」後ごめん。殺し屋家に連れてきた。 「千里ぉ~おかえり~!! だ、誰?!」 この人僕の母さん、九十院悠里(ゆうり)。一言で表すと女子中学生。今年40なのに。あ、よく僕似てるって言われる。 「あぁ、僕のクラスメートで転校生の不知火紅葉くん」 「不知火です」 「やだ超イケメンじゃない!!彼氏?!」 本当に彼氏だったらどれだけ助かった事か。 「あ、おかえり千里。 だ、誰?!」 母さんと全く同じくリアクションで登場したのは父さん、九十院千樹(せんじゅ)。ただのひょろ男。よく組長やってるよその体で。後いつも変な言葉が入ってる着物着てんの。今日は「GANTZ」。こないだ大人買いしてた。 あ、後僕の名前は両親の名前から一文字ずつとってます。 「千里のクラスメートの不知火紅葉君よ~ かっこいいでしょ?」 「そうだね」 父さん睨みすぎ。 「突然お邪魔してすいません。古典を教えてもらいにきました」 「古典?」 「うん、そいつの古典理解不能度は時代を超えた単語が連発される位ヤバい」 「?」 「じゃあ教えてくるからご飯になったら呼んで?」 「いいけど……ちゃんと避妊はするのよ?」 「誰が保健体育の勉強するって言った!!」 あぁもう。母さんほっといてさっさと部屋行こ……
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