僕のクラスに転校生が来る

9/10
前へ
/18ページ
次へ
あぁ~日陰っていいな~生き返る~。 あ、でも明日死ぬか。 いや!!死んでたまるか!! 「ん?ちぃどぉした?キョドキョドして」 「はぅ?! な、なんでもないよゆらゆら?!」 「うっそ~なんか変だよ~ あ、紅葉君がいるから?絶対そうだ~」 うん、大体あたってるけど根本が違うね。 こらゆらゆら、青春だね~とか言って頷くんじゃない。僕の青春はこいつに奪われそうなんだ。 「なぁこのうえしたって……」 「ただの上下点だ!!アホ!!」 お前にいたっては古典の教科書しか持ってきてないだろ。 「不知火君、弁当は?」 「古典でお腹いっぱい」 「腹じゃなくて頭いっぱいだろ。 うまくねーし。 てか、君よく編入試験受かったね」 「その他の教科が100点だったんだよ」 「すごいな君?!」 「おーい二人共~早く食おうぜ~」 そうだね、こいつ相手にすると頭疲れるしお腹も減った。 「「いただきます」」 まだこいつレ点に悩んでるよ。レ点のなにに苦しむんだ? あ、弁当チラ見した。やっぱ腹減ってんだなこいつ。 「不知火君」 「なに」 「はい、あ~ん」 「え?! あ、あぅ……」 「うっそ~。 はい、ゆらゆらあ~ん」 「あ~ん。 ん、おいし」 「う……」 うわ半泣きだこいつ!おもしろ! 流石に可哀想か。 「卵焼きならいいよ不知火君」 「ほ、ほんとに?」 「うん、ほんと。 はい、あ~ん」 「あ、あ~ん んむ」 どうしたゆらゆら、何を青ざめてるんだ。 「ち、ちぃ…… 間接……キス……」 あ。 「うわぁあああぁあ!!! しまったぁああぁあ!!!」 「し、しまった……! だ、大丈夫だ九十院。俺は気にしない事にする!」 「うっさい!!」 「ぶっ!! が、顔パン?!どこからこんな戦闘力が?!」 「ドラ○ンボールか!!」 戦闘力?否、乙女力!! 「あっはは!ほんと仲良しだね君ら!見てて面白いよ!」 「ゆらゆら?!これが楽しく見えるのか?!」 「九十院。鼻血でた」 「一生垂れ流してろ!!」 「ぶっ! な、なんでまた顔パン……」 キーンコーン…… あーあ、馬鹿相手にしてたら予鈴鳴っちゃった。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加