浴衣

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「やっぱりさぁ、私じゃなくって彼に来てもらえば?」 まだ梅雨の最中、外の鬱陶しい天気とは裏腹にショッピングモールは夏に彩られている。 「恥ずかしいから嫌だって断られたの。」 うふふ、心晴ちゃん、可愛いんだから。恥ずかしがってるのは本当は貴女でしょ。 朝顔や風鈴や、まだ少し早い風物詩でディスプレイされた店先には、華やかな柄の浴衣が所狭しと並べられている。
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