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チュンチュン……
俺の耳に、小鳥の囀りが聞こえてきた
「…………ん」
スッと目を開くと、木の天井が真っ先に俺の視界に入ってくる
此処は和室で十畳程の広さを持ち、風流な掛軸や生花が置いてあり、俺はその真ん中で布団を敷いて眠っていた
「ふわぁぁあ……ん、朝か……」
俺は眠気眼のまま上体を起こし、一旦周りを見渡した後にフラッと立ち上がって布団を畳んで近くの押し入れに綺麗に押し込み、ちょちょいと赤いTシャツと青いジーンズに着替えて、和室の縁側に続く襖を大きく開け放った
「んーー!今日もいい朝だね!じっちゃんは何処かな?」
俺は燦々と降り注ぐ陽の光を浴びて大きく伸びをして、祖父であるじっちゃんを探しに縁側を歩き始めた
俺の名前は織田圭介
愛知県某所のじっちゃんが営む剣道道場に住む高校二年生だ
紅髪ツンツンヘアーで細身長身、皆からは良く格好良いとか言われるけど、自分は普通だと思ってる
まぁ、そんな事は置いといて……
「じっちゃ~ん?何処に居るの?」
「おぉ、圭介や。こっちじゃ」
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