2.過去

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「待て! この、サボリ魔」 「え、ちょ。なんで俺やねん!」 新と逃亡をはかった俺は、見事に新にはめられ流輝と生死をかけた鬼ごっこをする羽目になった。 「まて! この馬鹿貴規」   「だからなんで俺だけ追っかけてくるねん!」 もう本気で怖い。 もうつかまったら俺の寿命はないものだと思わなければいけないほど、その恐ろしさは計り知れない。 「何でって、貴規が一番サボってるからにきまってるでしょ!」 いい終えると俺のほうにバスケットボールが飛んでくる。 このボール、本気で投げられたら絶対痛い。 というより、絶対あたれば意識はあっちの世界に持っていかれるだろう。 命の危機を感じた俺は、どこか分からない教室に思いっきり飛び込んだ。 でもあいにく流輝は播けず、少ししたら直ぐにこの教室に入ってこられた。 「貴規! 早くでてきなさいよ」 そういって教室内を探し始める。俺は、なんとかベランダまで行って隠れていた。 「貴規、どこよ」 もう諦めたような口調でため息を吐く流輝に内心俺はびくびくしていた。 そうして、流輝が教室を出る音がしたのでそっと窓から顔を覗かしてみた。            「……貴規みっけ」
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