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「希紅けっこー男っぽい性格だし、名案だろ」
「…こが、」
「ん?」
もう我慢の限界だった。
男子に性転換手術しろなんて本気で言われて、堪忍袋が耐えてくれる程私は出来ちゃいない。
気がついたら、場所なんてお構いなしに藍斗に啖呵を切っている自分がいた。
「どこが男だくそ馬鹿ヤロー!私の気持ち考えろっつのこのデリカシー無し男!!」
ぐわんという効果音がつくように、廊下全体に響き渡る私の声。
自分でもこんなに大きな声が出るとは予想外だった…けど。
けど、たぶん今の声は職員室まで聞こえただろうなぁ。
…やばいとしか言いようがないよ。
そんな私の不安は見事的中したらしく、職員室の中から大声を聞きつけた先生の足音が聞こえてきた。
本格的にこれは大変だと察知した私の脳は、その場を早く去ろうと体じゅうに送ってくる。
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