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もしかして私、なにか言っちゃいけないこと言った? 頭を悩ませていると、 『…松谷って、積極的なのか奥手なのか、どっちなのかわからないな。』 ふっ、と笑いながら佐伯先生が言った。 たぶん今、苦笑してるんだろうな、と先生の顔を思い浮かべてしまう。 『ファーストキスだなんて言ってたくせに、キスをねだるし、なかなかメールよこさなかったくせに、大胆発言するし。面白い奴。』 くすくすと笑い声が響く。 「メール…できなかったのは、内容を必死で考えていただけです。なのに、先生は了解だけだし…。」 『…必死で考えて、あれ?』 あれって…。 子供っぽく見られたくないけど、でも少しは可愛くっていう乙女心をあっさり打ち砕かれた。 『電話しようと思ってたから。一応返信したじゃん。』 確かに電話の方が嬉しいけど。 「…でも、なんか素っ気なくて…。」 『……男が余りに凝ったメールしたらお前引かないの?』 「…そうですね。」 考えてみたら、佐伯先生のキャラでは引くと思う。
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