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昼休み、購買でパンを買うという結衣に付き合って、のんびりとお弁当独特の香りが漂う廊下を歩いていた。
あ、お腹空いた…。
香りに誘われるように、お腹がぐぅっと音を出しそう。
「マジやばい。お腹空き過ぎて気持ち悪くなってきた。志歩、急ごう!」
のんびり歩いていた速度を上げ、早歩きで購買に向かう途中、
「松谷さん!」
私たちとは反対側からやって来た男子生徒に、すれ違いざまに声をかけられた。
「おーっと、岸田、行くのか?ヒュー!!」
「志歩ちゃん受け止めてあげてね!」
声をかけてきた彼──岸田さん?の周りにいた男子生徒たちがしきりに冷やかし出した。
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