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──秋のミサを染み来て悔いてる。 阿蘇の薔薇に恋知る─… 朝耳無し、楽になり逝くよ。 愛が散り散り、塗りけり─ 「…なに、これ?どういう意味?」 結衣と目を合わせ、私は首を傾げ、わからないと意思表示をした。 「気持ち悪っ…。」 「うん…ちょっと、不気味だよね?」 「でもさ、恋とか愛とか出てきてるとこ見ると、やっぱりラブレターなんじゃないの?」 こんな解読しにくいラブレターよこすかな、普通。 それに…。 「でも耳無しとか、楽になり逝くよって…脅してるってとれない?」 「…確かに。志歩、まだ岸田先輩のことで恨み買ってるの?」 「それは…。」 学校で話さなくなったし、佐伯先生と約束してからちゃんと彼氏ができたと断った。 身に覚えはないんだけど。
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