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…だから、どっちにしても危ないって言ったんだ…。
「先生…ど、どうしたら…。」
「ん…下駄箱ってことは、確実にそうとも言い切れないけど、学校関係者って可能性が高いよな。
とりあえず登下校時も気を付けなきゃいけないし、校内でも一人にならない方がいい。」
コクコクと頷くしか出来ずにいると、佐伯先生はカウンターの下で、怯える私の手を握った。
「絶対に守ってやるから。この手紙を書いた本人も必ず見つけ出す。」
やばい…キュンと来た。
今の、めちゃめちゃいい…。
感動に酔いしれていると、
「…にしても、本当にお前はよく狙われるな…。
俺の身が持たない。」
心底困った顔で言われると申し訳ない気持ちで、目を合わせられない。
「…すみません…。」
「目が離せないって言ってんの。別に困ってないよ。
俺、愛しすぎて憎しみに変わるタイプでもないし。」
顔を上げて先生を見ると、ニッと悪戯っぽく笑っていた。
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