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返答に困っていると、岸田先輩はフッと笑って、 「そんな大袈裟に考えないで。もしかしたら、仲良くなっていくうちに俺にもチャンスがあるかもしれないし…。 うん、できたら、チャンスが欲しいんだけど。 1年間ずっと君と話したくて、大好きで…ようやく今日勇気を出して、声をかけることができたんだ。 だから…。」 優しい声色に反して、少し震える声で言った。 必死さが伝わってきて断れない。 私には告白する勇気すらないけれど、きっと相当の葛藤や決心がいるはずだ。 そう思うとバッサリ切り捨てることに胸が痛むのは確かで。 「…わかりました。」 了承するしかなかった。 「よかった。ありがとう。」 先輩のカチコチだった肩から力が抜けるのを見ると、何だか申し訳ないような、嬉しいようなそんな気持ちになった。
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