21/22
前へ
/258ページ
次へ
†† 「……やっぱ佐伯先生だよねぇ…。よくそこまで考え付くわ。 ドSなだけじゃなかったんだ。」 感心したように話す結衣に、何も言えなくなった。 「それだけ相手の心理状態を予想できるんだから、数学じゃなくいっそ国語の教師にでもなればよかったのにね。 あ、でも無理か。 女心をわかってないもんね。」 「…女心?」 「志歩がこんなに大好きオーラ放ってるのに、全然気付かないんだからやっぱり数学でいいんじゃないの?」 「……。」 まだ、結衣には佐伯先生とのことを打ち明けていない。 本当は一番に言いたかったけど、どうしても先生の立場や、生徒である自分の立場を考えると言えずにいた。
/258ページ

最初のコメントを投稿しよう!

588人が本棚に入れています
本棚に追加