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だから結衣や金やんの中では、まだ私の片想いということになっている。
ごめんね、結衣…。
応援してくれてたのに。
私たちの恋は許されないものだから…。
誰にも言わないで、温めてくしかない恋。
周りを欺いて、騙し続けなければいけない恋。
「ま、もし先生が志歩の気持ちに気付いていたとしても、気付かないフリするしかないけどね。」
優しく微笑む結衣に胸が痛くて仕方ない。
「とにかく、今はその手紙の相手だよね。
疑心暗鬼にさせるなんて許せないッ!志歩、負けちゃダメだからね。」
「う、うん…。」
頼りなく頷く私に、彼女はグッと手を握り気合いを入れてくれた。
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