588人が本棚に入れています
本棚に追加
切なく語られた言葉が、心にのし掛かる。
苦しい…。
先生はいつもそんな風に思ってたの?
私と距離を置いて、距離を感じて、そして…想ってくれてた…?
「先生…車、停めてください。」
そう言うと、少し走らせた先にあるパーキングに入り、車を停めた。
「…どうした?」
佐伯先生はシートベルトを外し、私を見つめた。
「先生は、…とても遠い存在でした。
ううん…たぶん今も。
だから、かな?
私、先生に触れてほしくて、キスしたいとか、いつも思ってます。
こんなこと思う自分が、すごく恥ずかしいけど。」
恥ずかしくて、顔を下げるしかない。
本当は今すぐここから…大好きな先生の前からいなくなりたい。
「…松谷、お前…それは反則。
本当に今まで恋を知らなかったの?」
温かい手が頬を撫でた。
最初のコメントを投稿しよう!