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このままここで、佐伯先生と……
素肌に触れた指先から、今までとは違う温もりが伝わる。
服の上からとは全然違う温度が私を安心させた。
「…松谷、少しは抵抗しろよ。」
ピタリと動きを止めた先生に、閉じていた目を開け瞳に映すと……心底呆れたような顔をした先生がいた。
「なんでそのまま流されそうになってるの?」
え?いや、だって…佐伯先生とならそうなりたいし…。
「こういうときは、ちゃんと抵抗しなきゃダメだろ。
ヤられちゃうよ、マジで。」
「あの…だって、彼氏に迫られて、抵抗するのはおかしくないですか?」
私たちは確かに教師と生徒ではあるけれど、恋人でもあるわけで…。
「おかしいって…。
お前、初めてだろ?
心の準備とか、ないわけ?」
「だって、…先生だから。
先生とならそうなりたいって、確かな結び付きが欲しいっていうか…。」
「……。」
あれ…?
佐伯先生が黙ってしまった。
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