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この押し倒された状況で……
抵抗しない恋人を前に、やめられちゃう先生って……
修行僧並みの精神力。
それとも…
…私って魅力ないのかな?
「…そうじゃないよ…。」
「……え?」
「魅力がないなら、こんな状況になってるわけないだろ。」
「……。」
嘘!?
「私口に出してました!?」
「出てたよ…。」
「ひっ…ひとりごとです!気にしないでください。」
どこから話していたんだろう。
佐伯先生に心の声を聞かれるなんて…。
けど…。
「先生…して、…続き。」
「……。」
魅力がないわけじゃないなら、先生との確かな絆が欲しい。
少しでも不安を消したいの、先生。
先生が感じてるみたいに、私だって距離感に不安になるもん。
お互いの不安を消して、安心が得られるなら、私…。
「…そんな……熱を帯びた瞳で見るなよ。
マジで抑えが効かなくなるだろ。」
困ったように笑う先生に目を閉じた。
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