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お兄ちゃん…どんな男なんだから、誰なんだに変わってるけど。
特定の名前を言ったところで…あ、お兄ちゃんうちの高校の卒業生だから、バレる。
接点こそそんなになかったにしろ、佐伯先生の存在は知ってる。
「…だ…誰でもいいでしょ。」
「…良かねーよ。お前、男に免疫ねぇし。
その男、本当に大丈夫なのか?まさかもう…」
また三人の視線が集中する。
……え?
まさかもうって…?
「志歩ちゃんヤッちゃったの!?」
はぁ!?
ヤッ…
「なんてこと聞くのよッ!
お兄ちゃんのバカ!!
私、もう部屋に行くね!」
「あ、おい!コラ待て、志歩っ…」
呼び止めるお兄ちゃんの声を振り切るように、そそくさと自室に逃げ込んだ。
パタンと部屋のドアを閉め、そのまま背中を預けズルズルと座り込んだ。
まったく…どうしてすぐそういうこと言うかな。
ヤッ……
ついさっき、先生としてたことを思い出し顔を赤くした。
佐伯先生はそんな人じゃないんだから。
本当はもう少し、取り乱してほし……って私なに考えてるんだろ。
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