7/25
前へ
/258ページ
次へ
──コンコン… 小さなノックの音が聞こえて寄りかかっていたドアから身体を起こした。 カチャ…ゴン! 「…ったぁー…」 返事をする前にドアを開けられ、背中にドアが直撃して顔を顰めた。 「え…?お前、何やってんの?」 驚いた顔をして見下ろす響ちゃんを、私も目を丸くして見上げる。 「…返事してないじゃん。」 「…悪い。」 響ちゃんが私の腕を持ち上げ立たせてくれた。 痛かった…。 「大丈夫か?」 「う、うん…。 響ちゃん、どうしたの?」 幼馴染みの彼とは、今でこそそんなに話すことはなくなったけど、小さい頃はよく遊んでくれた二人目のお兄ちゃん的存在で。 「いや…ちょっと気になって、さ。」 「ん?」 気になる?
/258ページ

最初のコメントを投稿しよう!

588人が本棚に入れています
本棚に追加