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響ちゃんの想いは、私と似ているのかもしれない。 近くに居すぎて、それが当たり前になって、異性として意識することがなかっただけ。 そんな風に大切な人が近くにいることもあるのに、今頃改めて気付かされるなんて…。 響ちゃんの中の葛藤も知らずに、幼馴染みという関係に甘えていた自分が情けない。 彼は私が悩んでいるときも、困ってるときも、ずっと…見守ってくれてたのに。 私は気付いてあげられなかった…。 甘えるだけで…。 ドアを勢いよく開け、階段を途中まで降りていた響ちゃんの背中を呼び止めた。
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