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不思議そうに振り向く彼に、
「響ちゃんっ!ありがとう。
私も…響ちゃんが困ってるときは、必ず駆けつけるから。
頼りにならないと思うけど、でもっ…絶対味方だから!」
溢れ出す涙を拭うこともしないでそう言った。
「……わかった。」
そんな私に、困ったように笑ってそう言った。
今ならわかる。
響ちゃんへのこの気持ちは、異性としての好きじゃないけど、それでも、すごく大切な人に変わりなくて…。
これからもちゃんと幼馴染みと妹をやっていこうって思う。
響ちゃんと同じような意味の、『好き』じゃなくてごめんね。
いつまでも心配かけて、ごめんなさい…。
「俺もそう思ってるよ。」
「…うん!!」
涙で濡れる頬の冷たさを感じながら懸命に笑顔を作ると彼も安心したように笑った。
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