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†† 靴箱を開けて固まってしまった。 目に飛び込んできた封筒。 「志歩?」 心配そうに覗き込む結衣に、ピラッと封筒を見せた。 「また?」 靴を履きかえ教室に向かいながら周囲を見回す。 被害妄想かもしれないけど、その辺にいる人全員が怪しく見えて仕方ない。 特定できないことが悔しい。 もしかしたら陰から私がこの封筒を取り出すところを見ているかもしれないのに。 「ちょっと、志歩。顔色悪いよ? 保健室行く?」 「…大丈夫。それに今は、…一人になりたくない。」 「ん。それもそうだね。」 佐伯先生が謎解きをして、内容や先生なりの手紙の送り主の心理を聞いてから、結衣も慎重になってくれてる。 「とにかく、急ごう?」 早歩きで教室に向かい、自分の席について封筒を開けた。 この愛に生きて、信じて生きる、その遠く続く他界への歌、蒼の空に。 こんなにも全部忘れかけて、楽になりたい。 ただ気持ち認め、だけど決意をこの身を得てして霧の港だろうけれど、想い愛に生きて、信じて生きる。 人は華やいで苦しき、知らずに恋してて… あの牡丹朽ちただ枯れ、獣の群れも里の声にみんな倒れ。 「うわぁ…相変わらず不気味だね。 解き方、先生に教えてもらったんでしょ?」 「うん…。」 鞄からペンケースとルーズリーフを取り、佐伯先生が教えていくれたようにひらがなで書き出した。
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