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とはいえ、あんな風に他の女の子に迫られていて、良い気はしない。 ヤキモチ… 恋人は私なんだから、先生を独り占めできなくても、ワガママ言っちゃダメなのはわかってるけど。 …西野さんは佐伯先生に恋してる。 「西野さんのこと本気で相手にしてないんだし、気にすることないよ。 それに、ちゃんと心配してたじゃん、志歩のこと。」 心配そうに覗き込む結衣に、ハッと我に返った。 「…うん。」 「うちは女子高でもないのに、どうしてわざわざ無謀な相手に恋するんだろうね? 教師に目を向けなくても、カッコいい男の子がいっぱいいるのに。」 結衣は肩を竦めため息をついた。 「…確かに、あのドS先生、めちゃくちゃイケメンなのは認めるけどさ。 結局見てるしかできないわけでしょ?」 ……。 既に告白済みで恋人です、とは言えない。 ごめんね、結衣。 「それでも幸せだから。」 付き合う前は、見てるだけで、同じ空間にいて同じ空気を吸えるだけでも嬉しかったことを思い出す。 「あーはいはい。 やっぱさ、志歩は西野さん見習って積極的になった方がいいよ。」 苦笑してぽんっと肩を叩かれた。
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