32/37

588人が本棚に入れています
本棚に追加
/258ページ
†† 金曜の放課後、私と結衣と金やんはファーストフード店で、ハンバーガーを食べていた。 「そういえば松谷、岸田先輩に告られたんだって?」 結衣め、バラしたわね…。 私は金やんの隣りに座る結衣を見ると、涼しい顔をして、 「そ。しかも不毛な恋を選んでフッたの。」 と金やんを見て言った。 「ちょ…ちょっと…。」 「はは…。不毛か。」 彼は苦笑を浮かべながら私の方を向いた。 「バカでしょ?岸田先輩よ?今をときめくあの先輩を、あっさりフッちゃうんだから。 秒殺なんてあり得ない。」 未だ納得いかないとばかりにプリプリしている結衣を金やんは、まあまあ、と言って宥めた。
/258ページ

最初のコメントを投稿しよう!

588人が本棚に入れています
本棚に追加