588人が本棚に入れています
本棚に追加
/258ページ
††
金曜の放課後、私と結衣と金やんはファーストフード店で、ハンバーガーを食べていた。
「そういえば松谷、岸田先輩に告られたんだって?」
結衣め、バラしたわね…。
私は金やんの隣りに座る結衣を見ると、涼しい顔をして、
「そ。しかも不毛な恋を選んでフッたの。」
と金やんを見て言った。
「ちょ…ちょっと…。」
「はは…。不毛か。」
彼は苦笑を浮かべながら私の方を向いた。
「バカでしょ?岸田先輩よ?今をときめくあの先輩を、あっさりフッちゃうんだから。
秒殺なんてあり得ない。」
未だ納得いかないとばかりにプリプリしている結衣を金やんは、まあまあ、と言って宥めた。
最初のコメントを投稿しよう!