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やばい…カッコいい。
ときめく胸が体の中で大騒ぎしてしまう。
「先生は…学生時代、どうだったんですか?」
今の話は怖くて聞けないから、あえて過去の話を持ち出した。
聞いてしまったら、何もしないうちに失恋確定しそうだし。
「俺?…そうだな、松谷みたいに深くは考えてなかったかもな。」
遠い目をする先生は、記憶を学生の頃まで遡らせているのかもしれない。
その記憶の中の先生は甘い恋だったのか、切ない恋だったのか、どんな顔をした先生がいたのだろう…。
きっと駆け抜けて行ってしまった人も、未だ留まり続けている人も、いっぱいいるよね。
「…モテたんでしょうね?」
「そんなことないよ。」
「嘘ばっかり…。」
「……。」
今だって女子生徒が騒いでるんだもん。
当時の先生だって、絶対にモテたに違いない。
わかっている現実とはいえ、胸が痛いな…。
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