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佐伯先生は溜め息を吐くと、 「教師にだって本音と建前があるんだよ。 あと、面子とか…。 松谷、お前成績良いんだから、それくらい察しろよ。」 ふにっと頬をつねられた。 「無自覚な上に無防備…。 松谷の恋人になる奴は大変だな。」 つねられたまま、抵抗することなく、私は上目遣いで先生を見上げた。 佐伯先生が何を言いたいのか、理解ができなかったから。 「その顔、誘ってると思われるよ。」 ……。 「……お前、モテること自覚した方が良い。 男の目が必要以上にお前に向くってことは、それだけハイリスクなんだから。 そういう対象で見られてるってこと、ちゃーんと覚えておけよ。」 つまりそれは…今、私は先生を誘っているような顔をしてるってこと?
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