23/26
前へ
/258ページ
次へ
指摘され初めて理解した言葉に、恥ずかしくて目を泳がせた。 「ははっ…今、状況が呑み込めたのか。」 頬から手を離し、佐伯先生が爆笑している。 やっぱり先生は笑い上戸だ…。 でも笑ってくれて良かった。 さっきみたいな辛そうな顔、見たくないもん。 「ホント面白いな、お前。 一見、しっかりしてるように見えるのに、結構抜けてるよな。」 「先生、今さりげなく貶しませんでした?」 「気のせいだろ。褒めたつもりだけど。」 あ…でた。 意地悪な笑い。 「大人とか言って、先生だって十分子供じゃないですか。」 ポソッと言うと、先生はまた私のほっぺをつねった。 さっきよりもかなり強めに…。
/258ページ

最初のコメントを投稿しよう!

588人が本棚に入れています
本棚に追加