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顔を攣らせる結衣に、先生はニヤリと笑った。 「松谷のことが好きなのはわかるけど、今は授業中。 俺の顔見ててもらわないと、さっきみたいにまたわからなくなるよ。」 「先生の顔なら、女子のほとんどが見てるんだし、私一人見てなくても…ヒッ! 嘘です!見ます、見ます!!ちゃんと授業受けます。」 「もう遅い。 お前、あとで職員室にプリント取りに来いよ。」 「ええ!?」 結衣と先生のやり取りに教室中が笑いに包まれた。 しょぼくれる結衣と、満足そうな佐伯先生を見て、私も笑ってしまう。
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