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チャイムが鳴り挨拶をして、佐伯先生が教室を出ようとしたとき、 「吉田、職員室に来るの忘れるなよ。…忘れたらさらに増やすからな。」 にこりと笑って教室を後にした。 「やっぱ、ドSじゃん。」 フテくされたように結衣が呟くのを聞いて、呆れてしまう。 「さっきのは結衣がよそ見してるから悪いんでしょう?しかも逆らったりするから…。 黙って注意を受けておけば、宿題なんてだされなかったのに。」 先生の授業が終わるとちょうど昼休みなので、私たちは机を向かい合わせにしてそんな会話をしていた。 「はいはい。志歩は佐伯先生の味方だもんね。 てか、そんなこと言う子には職員室まで付き合わせないよ?」 うっ…それは困る。 「…手伝ってあげないから。」 「……言うようになったね、志歩。お昼食べたら、ついてきてください。」 「うん!」 やった!また会える。 結衣は気が重いだろうけど、私はめちゃくちゃ嬉しい。 ニヤけそうになっていると結衣が鋭い視線を向けるので、私はへへっと笑って誤魔化した。
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