588人が本棚に入れています
本棚に追加
「ああ、そういうことか。
ふっ…松谷はいわば被害者だろ?お前の後ろの席なんだから、振り向かれたら逃げようないもんな。
それに、数学の成績からして、俺は吉田のこと心配してるんだよ。
このプリントはお前のためを思って用意したんだから。」
「…余計なお世話です…。」
だから余計に口開いちゃダメだってば…と内心ハラハラしていると、先生はやっぱり意地悪く口角を上げた。
「何か言ったか?プリントまだ欲しいって聞こえたんだけど。」
「…なにも言ってません。」
「松谷、お前手伝ったりしちゃダメだよ。吉田の成績を上げてやりたいだろ?」
急に矛先がこちらに向けられ、たじろいでしまう。
最初のコメントを投稿しよう!