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「うっわ~、やっぱいいよな、松谷志歩。」
「スタイル良いし、美人だし、一回でいいからヤりてぇ!」
ぎゃははっと下品な笑い声を上げ、ヒソヒソと廊下で話す他のクラスの男子生徒。
聞こえてるってば…。
小さく溜め息を付いて教室に入った。
「しーっほ!おはよッ!」
「結衣、おはよう。」
唯一、私と仲良くしてくれる友達の吉田結衣。
クラスの女子から敬遠されている私にとって、彼女の存在はとても救われるものだった。
チャイムが鳴り、ガラッとドアを開いた人を見て、教室中の女子がざわついた。
「何で佐伯先生なの?ラッキー!」
「やーん!朝から見れた!!」
ヒソヒソと騒ぐ女子を特に気にする素振りもなく、佐伯先生は出席を取り始めた。
「今週は秋山先生が出張でいないから、何かあったら副担の俺のとこまで来るように。」
「やったぁ!用事なくても行っちゃおう。」
はしゃぐ彼女は、西野さんだっけ。
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