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壁に背中を預けたままズルズルとその場にしゃがんだ。 怖かった…そして疲れた。 「大丈夫か?」 「あ…はい。 先生ありがとうございましたっ!」 急いで立ち上がり深々と佐伯先生に頭を下げた。 「いいって。それより、間に合ってよかった。」 ……。 間に合って…? 先生はずっとそこにいたんじゃなかったの? 不思議に思って先生を見上げると、苦笑を浮かべた。 「いたならもっと早く登場してるよ。」 「…でも、さっき……」 「ああ、あれね…大嘘。」 はい!?…嘘? 私はびっくりして、先生の顔を凝視した。
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