588人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな私に佐伯先生はクスッと笑った。
先生…その顔は反則。
ときめきが止められません。
今なら言えるかも…。
ずっと温めていた、胸に秘めてきた想いを──…
「さ、佐伯先生…。」
「…なに?」
「……。」
好きです、そのたったひとことが言えない…。
もじもじしていると、先生が口を開いた。
「あのさ、松谷。」
「…はい…。」
「…言いにくいんだけど。」
えっ…なに、この改まった、言葉に詰まるような、まるで、こっ…告白を連想させるような……
ごくっと固唾を呑んで、佐伯先生の言葉を待った。
「お前の口、さっきからパクパクして、…金魚みたいなんだけど。」
…はい?
最初のコメントを投稿しよう!