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道場破りとは基本タイマンで勝負をするが、相手が剣道を学ぶ道場の人だったら竹刀や木刀とか持ってきたりしてくる。
俺は言うまでもなく素手。
篭手すら付けていない正真正銘の素手だ。
だからと言ってやすやす負ける訳にはいかないからひたすら戦う。
家がこんな感じだから、俺は学校で恐れられている。
下手に怒らせたら簡単にボコされるとか思われてるし、不良共には俺を倒せばこの地域の最強と思われてるらしくて、今日もどこかで喧嘩をしている。
今だってそうだ。
俺は知り尽くした街の裏路地をすいすい走り抜けている。
相手は6人、しかも全員がアイテム(武器)持ち…………
そこら辺の不良なら三人四人まとまってもなんとか倒せる自信はあるが、6人で武器持ちはいくらなんでも無理だ。
文月「あんなもん一撃でもくらったら致命傷だぞ、オイッ!」
ちらっと振り向いて、追い掛けて来る不良共を見る。
金属バットが二人、鉄パイプが二人、アイアンが一人、道路の『止まれ』の標識が一人……………………こいつらどんだけ鉄が好きなんだよ!?
結局逃げきって家に着く。
喧嘩は勝てばいいので、基本ルールなど存在しないから複数で武器を持って攻めてきても文句は言えない。
文月「だ…だからって6人武器持ちって酷くないか!?」
息を切らし、愚痴りながら不良共に会う前に拾った手紙をポケットから取り出す。
この一枚の手紙が俺の運命を大きく変えるとも知らずに…………
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