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※?目線
朝日が昇る
自然と私の目も醒める
ベッドから上半身だけを起こして辺りを見渡す
…相変わらず代わり映えのない質素な部屋
?「…朝…か」
あと何回、ここから朝日を拝むのだろうか
石でできた床に足をつけて
唯一ある小窓へ進む
そこから見えるのは一面の森
だが木の高さを優に超えるこの塔が埋もれる事はない
この塔に入ってからいくら過ぎたのか、ふと考えるがこの塔にくる物好きはいない
小窓から覗くのをやめて私は毎日の日課を始める
いや、日課になってしまったと言った方が正しい
壁に張り付けた巨大な黒い正方形の布に引き剥がす
容易く取れた布の奥に見えた壁
私はそこに蹴りをぶつける
ドガァンッ
壁が軋む、塔が軋む
それでも壁が壊れる事はない
だから、何度も何度も蹴りつける
?「あぁぁぁぁぁぁぁ!!」
いくら叫ぼうが森の奥にある為誰にも聞かない
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