夜冴

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 点された炎 揺れる空気  時流の戯れ 霧雨の遊び  震えた真情 紛れた真実  心を求めて 痛みは増す  それは一時 けれど永遠  やがて散り されど不滅  終りは確かに見えていた  別れはいつも覗いていた  苦しみの音を笑顔で隠す  その仕草から目を逸らす  温もりをずっと握りしめ  絶対に離すことはしない  繋ぎ留めて 抱きしめて  それは自我 きっと我儘  逃げ出して その真から  吐き出した 想いの意味  泣き始めた 君の姿から  崩れ落ちた 君の体から  生命は弱く 脈動は儚く  過ぎた時は変えられない  必然は決して止まらない  緑の覆う墓標の前に立ち  自然へ溶けていくその形  君と交わした約束の一つ  果たされる事のない夢幻    愛していた    愛されていた  今も残る追憶の全ては涙  温かな雫となって落ちて  未だ変わらない想いの丈  永久に誓う言葉を告げる   ずっと……ずっと   いつまでもずっと   『愛しています』 .
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