ターゲットライン

2/19
403人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
俺「おい。誰も参加するなんて言ってないぞ」 「それじゃあルールを説明するよ」俺の意見をまるで無視して話を続けるスピーカーの向こうに居る人物。 「君の指に指輪が付いてる」 不服ながらも言われて確認する。触ると確かに冷たい感触があった。なんだこんなもん。外してくれるわ。 「その指輪はね。爆弾なんだ」 事情が変わった。 ちょっと待て。今なんて言った。爆弾だって言わなかったか。 「無理矢理外そうとしたり。時間がたつと爆発する仕掛けになっている」冷静な声でなんて物騒な事を言いやがる。 俺「解除するには?」 「今から説明するから黙っててくれないかなぁ」まぁ生意気。 「この館には女の子達がたくさん居るって言ったよね」はい。しっかりとその言葉だけは覚えています。 「彼女達には指輪の爆弾を解除するコードと機械を持たしているんだ。君は彼女達を追い掛けて捕まえて、その機械を奪えばいい」 俺「それだけ?」 「うん。それだけ。女の子達を追い掛けて捕まえるなんて、男だったら幸せすぎるゲームだよね」俺の命が掛かってなかったらな。 「だけどね。彼女達にも事情があってこのゲームに参加させているんだ」参加させている、、、ねぇ。 「君に機械を奪われると言う事は。彼女達の希望を潰すと言う事。彼女達の未来を奪うって言う事なんだ」 俺「なっ!?」 「あ。何も君が気にする事はないよ?彼女達も合意の上ゲームに参加してるんだから。それに君も死にたくは無いでしょ」 俺「っ」 押し黙ってしまう。 無意識に目線で指輪を見てしまう。 「僕はね、彼女達にチャンスを与えたんだ。感謝されても良いくらいなんだよ?」 俺「ちょっと待て。だったら俺は何だ?いきなり拉致されて来てゲーム参加させられて。メリットも何もないじゃねぇか。むしろ命賭けてるだけデメリット満載じゃねぇか」 まったく。こんな薄暗い館に居てたまるかっ。俺は自分の家に帰るぞ。 「メリットならあるよ」 え?。 「命を賭けてもらえるんだからそれ相応のご褒美がないとね」 俺「ご褒美?」 「君が捕まえた女の子には逃げ道が二つあってね。一つは君から逃げ切る事。でもその場合君は死ぬよね?」嫌でござる。 「もう1つは僕が出した条件。君が彼女達を捕まえてえっちな事をするんだよ。男だったらすんごいメリットでしょ」 な、、、なんだってぇー!?。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!