ターゲットライン

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俺「はぁっ、、はぁっ」 永遠に続くと思うぐらい長い長い廊下を、ただひたすら影を追い走り続ける。 「女の子を追い掛けてはぁはぁしてるなんて。本当。変態だね」 俺「はぁっ。はぁっ。うるせぇ」 こっちは冗談かましてる余裕なんか無いってのに。追い掛ける事と、捕まえた事を考えるだけで頭フル回転だ。 「くふふ。楽しいねぇっ」言ってろ。 走りながら思案する。 さっきこいつが出したルール追加。それってつまる所。事情を知らない女の子相手に無理矢理ハラスメント行為をしろって事だ。 ルール追加により俺の考えが大幅に狂っちまった。 あわよくば女の子達に事情を話した後に「えっちな事をする振り」をして万事解決するつもりだったんだ。 このルール追加は大きい。 こうなった以上。当初考えていた事が無理になった。このままじゃ色々とまずい。なんとかしてルールを変更させなければいけないな。 どうするかね。 、、、それにしても。 目の前を逃げている女の子が速い事。姿は確認出来ても一向に追い付ける気がしない。 こっちの息が先にあがりそうだぁ。やばい酸欠起こしそう。 俺「はぁっはぁっ(;´д`)」 「本当。変態みたいだね」嫌なデジャブを見た。 俺「はぁっ。ちくしょう、、無駄に広い屋敷を創りやがって、、逃げるルートがありすぎて追い詰める事が出来ないじゃねぇかっ」 「はは。凄い館でしょ。お爺様からもらったんだぁ」 悪びれもしない声で話を続ける。 「ほらほら。速く捕まえないと。どんどん君の存在に彼女達が気付いていってるよ」 俺「なにっ」 今まで走ってきた場所に別に女の子が居たのかっ。 俺「っ」 踵を返して来た道を急いで戻る。 「あれあれ?さっきの獲物は追い掛けないの?」 俺「獲物って言うな。追い付ける気がしないって。それよりもそんなお得情報があるなら最初から教えてくれっ」 「それじゃゲームにならないでしょ?」 俺「こっちは屋敷の中もどんな構造か知らないんだぜ。ある程度のヒントくらいなら良いだろ」 「んー。彼女達もそれは同じなんだけどね」 俺「ヒーンート。ヒーンート」 「あはは。その催促。可愛いねっ」自分でも引くくらい可愛く頑張りましたから。 「良いよ。可愛い君にヒントをあげる。そこの角を曲がってすぐの部屋にヒントが置いてあるよ。後は自分で探してね」 俺「っ」 曲がり角を曲がる。 すぐ傍の部屋を音をたてて勢い良く開いた。
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