ターゲットライン

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部屋に入ると眼に映ったのが。 月明かりが射し込む広い部屋。 大きなソファーベッドやらクローゼットやら。金持ち御用達のアイテムが勢揃いだ。 だけど気味が悪いくらいにこの部屋は更に薄暗い。心境的なものもあるからだろうか。 目の前に広がる大きな空間は、くつろぎたいとは思えない雰囲気を出している。 俺「ここにヒントがあるんだな?」言いながら辺りを見渡すとそれらしい物が幾つか目に付いた。 明らかに目立っている大きなソファー。ドレッサーに置いてある紙袋。ベッドの下も怪しいな。エロ本があるかもだ。 「さてさて。何処にあるんだろうねぇ」楽し気に話し掛けてきやがる。 俺「、、、」 取り合えず。 手当たり次第に探してみよう。まずは目星を付けた物からだ。ヒントっぽくて一番手軽に調べれる物から調べていこう。 ドレッサーに近付き紙袋を持ち上げる。ふわりと。割りと軽く持ち上がった。 「おや?それから調べるかい」 反応からして手応えありか?。 俺「当たりかはずれかどっちかねっと」手を入れて中をあさってみる。 俺「?」 何か小さな物に指が触れた。取り出して確認する。 確認すると。丸いボタンに箱状のスイッチが俺の手に収まっていた。何だこれ。 「ふふん。君ってすっごぉい。こんなにも複雑な探し物を簡単に見付けるなんて。僕が思っていたよりも君は頭が良いみたいだぁ」よし。無視しよう。 俺「これは何だ?」 まじまじとスイッチを見る。 「軽くショックだよ。この時の為に台詞を一生懸命練習したんだけどなぁ」暇なやつだ。 「まぁいいや。ボタンを押してみたら解るよ」 俺「もったいつけた話し方を変えようとは思わない?」 「無理だね。僕はからかうのが大好きだから」 俺「趣味が悪いですなぁ」軽く話を流しつつ。ボタンを押してみる。 「ピッ」 「ガタッ」 俺「っ」 物音に身体が反応した。 なんだ今の音?。クローゼットの方から聴こえてきたみたいだ。 「もう一度押してごらん」 俺「あ、、あぁ」 「ピッ」 「ガタッ」 またも物音がした。 疑問が確信に変わる。音がしたのは間違いなくクローゼットだ。 「ふふ。開けてみなよ」 俺「、、っ」 何があるか判らない不安を押し殺し。クローゼットに近付いて扉に手をかけた。 もしもの可能性を考え、何が出てきても良い様に回避出来る準備をする。 ぐっと手に力を込めて。 「はははっ。ご開帳ー」 合図と同時に扉を開いた。
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