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神栞らのいる元の世界に再び異界へ通ずる光が発生し、中から人影が現れた。
こうし
「はぁ…はぁ…大地…」
人影はこうしで、満身創痍でその場に倒れ光は消滅した。
大地
「父さん!!」
大地は倒れた こうしにかけ寄った。
大地
「父さん、大丈夫!?奴は倒したの?」
こうし
「ああ…なんとかな…」
コロポックル神栞
「大ちゃん、お父さんは…」
大地
「大丈夫だよ神栞ちゃん。」
大地はこうしの肩を抱き抱えた。
空
「お父さん…」
空が心配そうに こうしに近寄るとそれを遮るように牙龍綺が割って入った。
牙龍綺
「グルルルル…」
牙龍綺はこうしに対して警戒していた。
大地
「ワン公、お父さんは敵じゃないよ。」
こうし
「妖魔の…返り血を浴びているから…妖魔の匂いが…するんだろ…」
コロポックル神栞
「うん、確かにお父さんから激しい妖魔の匂いがする…」
大地
「父さんは俺が連れて行くから、空は後でゆっくりと父さんに会えばいいよ。」
空
「うん…」
大地
「神栞ちゃん、空を先に連れて行ってあげて。」
コロポックル神栞
「わかった。龍綺ちゃんソラちゃんを乗せてあげて。」
牙龍綺
「オン!!」
牙龍綺は空を乗せ、異界化した手術室を飛び出した。
大地
「さあ父さん、もう少しだから…」
大地は こうしを抱きかかえ手術室の出口に向かった。
こうし
「すまんな…大地…」
こうしは突如、大地の首に腕を巻きつけ締め上げる。
大地
「と…父さん…なぜ…」
こうし
「二人きりに…なるのを…まっていた…」
締め上げる大地を、こうしは食らいつこうとした。
コロポックル神栞
「大ちゃん!!」
先に出たはずの神栞が大地のポケットから出てきた。
大地
「神栞…ちゃん…」
コロポックル神栞
「何か様子が変だったから行くフリをしてポッケに隠れてたの。そしたら大ちゃんがお父さんに襲われて…大ちゃんを離せバカー!!」
神栞は大地を締め上げてる こうしの腕に飛び乗り腕に噛みついた。
こうし
「小虫が…それより…さっさと食ってしまおう…」
こうしの形相がガラリと変わり、裂けた大口で大地を食らう。
コロポックル神栞
「ダメええええええええ!!」
「ザクッ!!」
裂ける音とともに血しぶきが飛ぶ。
「グアアアアアアアア」
神栞は飛び散る鮮血を浴び、ショックで放心状態。
そのまま見上げて大地を見ると、大地ではなく、こうしの側頭部に短刀が突き刺さっていた。
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