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慎一 「さて…今のでかなり集まって来てるから樹海に入る前に掃除しとくか。」 俺は封呪のリストバンドを外し、力を解き放った。 慎一 「我は夜魔大王の代弁者にして執行者なり。獄界の審判者の名において我は命ずる。集まりし悪しき怨魂達を獄界の門に送らんことを…オン・エンマヤ・ソワカ」 俺は両手を突き出し、黒い光を放ち辺りから悪しき霊圧がかき消された。 契 〔これが冥の力…〕 おっちぃ 「過去に力を見ましたがやはり身の毛もよだつほどの恐怖を感じます…」 慎一 「闇と違って冥は死を司る属性だからな…生きている人間は特に恐怖に感じとるんやけど…」 鎮 「慣れって恐いな~、俺は全然平気やけど。まあそれはそれで早よう行こうや。」 慎一 「一時凌ぎで力で消して今は大丈夫やけど中に入れば少々の事は覚悟しときや。」 おっちぃ 「大丈夫ですよ。準備は万端ですから。」 鎮 「俺も前回の道具と+αで持ってきてっから大丈夫やで。」 契 〔私も…足を引っ張らないように努めます。〕 慎一 「んじゃ目的のマンドラゴラを取りに行こか。」 俺達は先に入って行った肝試しのグループの事を頭の隅に置きながら樹海へと足を踏み入れた。 恐らく目的を果たして容易には出て来れないと俺は予測していた。 先に入ったグループがネックとなって…
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